🚨 Firebase Crashlyticsとは?
Firebase Crashlytics(クラッシュリティクス)は、Google が提供しているモバイルアプリ用のリアルタイムクラッシュレポートサービスです。
アプリにクラッシュが発生したときに:
- どの端末で
- どんな状況で
- どのコードで落ちたのか
…を自動で収集・送信し、ダッシュボードで可視化してくれるツールです。
💡 なぜCrashlyticsが必要なの?
開発中は手元で Logcat
を使ってエラーを確認できますが、リリース後にユーザー端末で発生するクラッシュは開発者には見えません。
Crashlyticsを使うと…
- 実際のユーザー環境で起きたクラッシュを収集できる
- 発生頻度や影響範囲を把握できる
- 優先順位をつけて修正できる
つまり「見えないバグを見えるようにする」ためのツールです。
🔧 セットアップ手順(概要)
Firebase Crashlytics を使うには、まずプロジェクトに Firebase を導入し、Crashlytics SDK を組み込みます。
1. Firebase コンソールでプロジェクト作成
- Firebase Console にアクセス
- 新規プロジェクトを作成
- Android アプリを追加(パッケージ名などを指定)
2. google-services.json
の追加
- Firebase から
google-services.json
をダウンロードして - プロジェクトの
app/
フォルダ直下に配置します
3. Gradleの設定
project/build.gradle
classpath 'com.google.gms:google-services:4.3.15' // 最新版に更新
app/build.gradle
plugins {
id 'com.android.application'
id 'com.google.gms.google-services'
id 'com.google.firebase.crashlytics'
}
dependencies {
implementation 'com.google.firebase:firebase-crashlytics:18.6.1' // 最新版にする
implementation 'com.google.firebase:firebase-analytics' // Analyticsも必要
}
🚀 動作確認(クラッシュレポート送信)
アプリをビルド・実行後、意図的にクラッシュさせてレポートが送信されるか確認します。
// ボタンなどから呼び出してみる
throw new RuntimeException("Test Crash");
クラッシュすると Firebase の Crashlytics ダッシュボードにログが届き、スタックトレースや端末情報が確認できるようになります。
📊 ダッシュボードの見方
Firebase コンソール内の Crashlytics ページには:
情報 | 内容 |
---|---|
クラッシュの頻度 | ユーザーあたりのクラッシュ率など |
スタックトレース | どのクラス・メソッドで落ちたか |
対象端末 | Androidのバージョン、端末名など |
クラッシュのトレンド | バージョンごとの推移、増減など |
これにより、どのバージョンで多発しているか、原因がコードのどこにあるかが一目で分かります。
✅ 開発中の注意点
- 開発中にクラッシュを投げても、送信までに数分〜数十分かかる場合があります
- リリースビルドの方が確実に送信されます
- Proguard(難読化)を使っている場合はマッピングファイルをFirebaseにアップロードしておくと、読みやすいスタックトレースになります
🧠 まとめ
項目 | 内容 |
---|---|
Crashlytics とは | アプリのクラッシュをリアルタイムで可視化するFirebaseのサービス |
主な機能 | スタックトレース収集・ユーザー影響の把握・クラッシュトレンド分析 |
導入手順 | Firebase設定 → SDK導入 → google-services.json 設置 → Gradle設定 |
注意点 | リリースビルドでの確認が確実/Proguard対応に注意 |